小菊とおさわ

ついこの間、歌舞伎座五月興行があいたと思ったら、あっという間に千秋楽!間もなく六月興行の幕があきます!3月から四ヶ月続いての歌舞伎座、さぞかし長く感じるだろうと思っていましたが、毎月毎月が楽しかったせいか、この三ヶ月はとても短く感じました。来月は『油地獄』の芸妓小菊と母おさわの二役を勤めます。六十年程前に、市川寿海おじさんの与兵衛、三代目時臓おじさんのお吉、父仁左衛門の七左衛門、八代目三津五郎おじさんの河内屋徳兵衛、おさわはたしか、先代の新之助おじさんだったと思いますが、その時に娘おみつを勤めて以来、延若兄さんの与兵衛では『妹おかち』を随分勤めさせていただき、小菊、お吉も何度か勤め、今回の『母おさわ』で、油地獄に登場する女役は、すべて勤めることになり、いろんな事を思い出しています。私達三兄弟の『若松会』で、孝夫(現仁左衛門)が初めて与兵衛を勤めたときは、小菊と妹おかちの二役を勤めましたが、このときの大谷ひと江(後の嵐徳三郎)さんのおきちが、とても素晴らしく、この二人の油地獄は好評で、大
変評判になりましたが、この時の徳兵衛は父の仁左衛門で、当然のことながら、それは素晴らしいものでした!さて今回のおさわは、もちろん初役ですが、いろいろな方のおさわを拝見しているので、諸先輩の方々のおさわを参考に、又最近、ずっとおさわを勤めている竹三郎さんのアドバイスもうけ、私なりの『おさわ』を心をこめて勤めさせていただきたいと思っております。

プロフィール

片岡秀太郎

Author:片岡秀太郎
二代目 片岡 秀太郎
昭和16年9月13日
大阪府大阪市生まれ
屋号は松嶋屋
定紋は七つ割り丸に二引、替紋は追いかけ五枚銀杏
本名は片岡 彦人(かたおか よしひと)

十三代目片岡仁左衛門の次男
1946年(昭和21年)10月京都南座で『吉田屋』の禿役で本名の片岡彦人で初舞台
1956年(昭和31年)3月大阪歌舞伎座の『河内山』の浪路で二代目片岡秀太郎を襲名

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