小せんと維盛(これもり)

七月の巡業は『義経千本桜』の三段目、「すしや」で主役の権太郎の女房小せんと、弥助(実は平維盛)の二役を勤めます。京都の南座で山城屋さんが権太郎をなさった時、この二役を初演で演じ、その後東京の国立劇場で、成田屋さんの権太郎の時も、この二役を勤めています。その後高麗屋さんの権太郎で維盛を勤め、仁左衛門の権太郎では、ずっと小せん一役を勤めていましたので、今回は久しぶりに小せんと維盛の二役を勤めさせていただく事になりました。どちらも好きなお役です。健気でいじらしい小せんと、おっとりした和事の弥助。この弥助も平維盛に戻ると演じ方も変わり、少し凛々しくなります。二幕目の「釣瓶すしやの場」では、最初は弥助で登場して維盛になり、そして一旦退場して、維盛の奥方の身代わりになった小せんで登場。そして最後は再び維盛で登場と、かなり忙しいのですが、私はこの場の小せん(一言も台詞はないのですが)を、とても大事にしています。ほとんど毎日二回公演、暑い盛りの公演ですが、千秋楽まで元気に頑張りますので、是非何処かでご
観劇ください。

プロフィール

片岡秀太郎

Author:片岡秀太郎
二代目 片岡 秀太郎
昭和16年9月13日
大阪府大阪市生まれ
屋号は松嶋屋
定紋は七つ割り丸に二引、替紋は追いかけ五枚銀杏
本名は片岡 彦人(かたおか よしひと)

十三代目片岡仁左衛門の次男
1946年(昭和21年)10月京都南座で『吉田屋』の禿役で本名の片岡彦人で初舞台
1956年(昭和31年)3月大阪歌舞伎座の『河内山』の浪路で二代目片岡秀太郎を襲名

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