吉良邸




今日24日の舞台も元気に勤めることができました。昨日は大阪のご贔屓が京都の宮川町から芸舞妓さんを連れてご観劇下さり、昼の部終演後、皆さんと本所松坂町の吉良(上野之介)邸を初めて訪れました。歌舞伎の世界では仮名手本忠臣蔵では高師直(こうのもろのう)、実録、元禄忠臣蔵の上野之介は敵役に描かれていますが、実際にはとても名君だったと云う根強い説があります。昨日初めてその屋敷跡を訪れ、吉良さんを守りながら討ち死にした小林平八郎や清水一角など二十人の名を刻んだ石塔に手を合わせ、上杉、米沢藩の苦悩等を思うと胸が熱くなり、複雑な気持ちになりました。歌舞伎役者としては、そんな事を思ってはいけないのですが…。私は昔から、どうしても吉良さんを嫌いになれなくて困ります。吉良邸を訪れた後、江戸博に立ち寄り、その後、久しぶりに芳町の料亭、濱田家さんに伺いました。昔は芳町の芸者衆にお友達が多く、孝夫等と良く遊んだのですが、皆さん妓籍を退いたり亡くなったりしてご縁がなくなり、数えてみれば四十年以上ご無沙汰で、浦島太郎状態で
した。それでも年増の姐さん方が三味線、太鼓で奏で、若い芸者衆の踊る「さわぎ」などは江戸芳町らしい楽しいもので、宮川町の連中も大喜びでした。江戸・京都に限らず、やっぱり花柳界は素敵です。今日はご当地のご贔屓が宝塚のOG方と観て下さり、恵比寿のガーデンプレイス、「ジョエル・ロブション」に連れていただきました。毎日楽しい日を送っていますが、公演も後五日、今日も鼓を扱うくだりで、ちょっと変えて演じました。千秋楽まで頑張って舞台を勤めます。

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充実の終演後

いつも充実の終演後をお過ごしのご様子で楽しそうですね!

吉良邸近くを通ったことはあるのですがじっくり見たことがないので今度行ってみようと思いました。

吉良さんからみた元禄赤穂事件とか
清盛さんからみた源平の戦いとか
通常「悪」にされてる人主役でみてみるとまた視点がかわって面白そうですね…。

歌舞伎の師直さんはどうみても悪い爺いですが史実の吉良さんは本当はどんな方だったのでしょう…興味あります。

京の綺麗どころと江戸の花街へって素敵ですね!

公演も残り数日ですがお元気でお勤め下さいませ。
来月も楽しみです!
プロフィール

片岡秀太郎

Author:片岡秀太郎
二代目 片岡 秀太郎
昭和16年9月13日
大阪府大阪市生まれ
屋号は松嶋屋
定紋は七つ割り丸に二引、替紋は追いかけ五枚銀杏
本名は片岡 彦人(かたおか よしひと)

十三代目片岡仁左衛門の次男
1946年(昭和21年)10月京都南座で『吉田屋』の禿役で本名の片岡彦人で初舞台
1956年(昭和31年)3月大阪歌舞伎座の『河内山』の浪路で二代目片岡秀太郎を襲名

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