野崎村




昨日13日が中日で今日から後半に入りましたが、日を重ねるうちに、ふっと工夫を思い付くこともあります。今回の野崎村のお常は初日から自分なりに工夫して従来の台詞を抜いたり足したりしています。今回を含め最近は前半の部分をカットしているので、お常がどうして久作に「お金」を差し出すのか、菓子折と思って受け取った久作が「こりゃ金!」と驚いたとき「表向き受け取ったればことは済む」…?。急にそんな事を云ってもなんの事か判りません。実は油屋の悪い番頭が、店の金を着服し、久松に罪を塗りつけて村に帰し、頭にきた久作が私財を番頭に叩きつけ弁償して事は治まるのですが、全てを察したお常が、御菓子に見せかけ、その金を久作に返したのです。それで私は細やかながら「件の金は」と付け足して、その後に「受け取ったればことは済む」と云ったり、幕切れ近く船に乗って退場する際、久松を乗せた駕籠かきは花道で派手な動きで観客を喜ばせるのですが、船頭の方は「文楽」と違い、動きもシドコロもありません。せっかく名題役者の山左衛門さんが出ているので、
私は思い付きで久作にもらった梅の枝を咄嗟に流れに落としたら、山左衛門は流れていく梅の枝を必死に取り上げ、手拭いでちゃんと枝を拭いて私に渡してくれ、しっかり芝居にしました。勿論打合せなどありません。のりちゃん(⑱勘三郎)もこんな事が好きでした。また今月のお常は私は初役ですが、床山さんが何時もの「さっこうがい」と違う「りょうわ」と云う髪型にしてくれました。

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野崎村

台風が過ぎ、秋が日毎に深まりつつあります。今月も早、後半・・・
毎日工夫されながら、より良い舞台を作り上げていらっしゃることに頭が下がります。秀太郎丈は、本当に細やかに気を配り、その場の空気を色濃くしていると思います。共演の役者さんのことも考えられ、それに応える演技の自然さ・・・生の舞台の魅力ですね。
鬘のお話も興味深いです。次回拝見する際の楽しみが増えました。どうもありがとうございます!

流れた梅の枝の水を拭いて渡してやる、くれないの涙もかわくというものですね。思いやりの渡しあいを役者さんもされることを、来春に思い起こされるお客様がいらっしゃることでしょうね。

素晴らしいご工夫ですね

 中日を過ぎても細心のご工夫をなさっているのですね。
 菓子折の中にお金が入っているのは、お常さんがお金の力で物事を解決するみたいですが、そういう過去のいきさつがあるのですね。そのうちに「件の…」ではまだわからないだろうからと、さらにご工夫なさるかも。楽しみです。
 梅の枝を落とすことで、船頭の山左衛門さんの出番も配慮なさったとは素晴らしい.。見る立場にすれば、山左衛門さんは言うまでもなく、同時にお常さんを印象付けるメリットにもなるでしょうから、ファンとしても嬉しいです。
 ご工夫の舞台を、2回目の明日、拝見できます。

素敵なアドリブ♪

お常さんのアドリブに応じる山左衛門さんの船頭さんも素敵ですね♪
本当は仮花道をじっくり帰って行って頂きたかったものです。
久松が陥れられて油屋から戻される場面、関西の鑑賞教室で拝見したことがあります。あとその前の座摩社が以前上方歌舞伎会ででましたっけ…本当に前を知らないとお金で解決、みたいにみえてちょっと残念ですね。
髪形の解説も有難うございます!お光の母がお光が「さっこうがい」に結ったか「りょうわ」に結ったか?と尋ねてますがどちらがどんな髪形やらさっぱり…でしたが「りょうわ」はお常さんの髪形なのですね。「さっこうがい」はどんなのかしら?舞妓ちゃんが衿かえ前に結う「さっこう」とはまた違うのでしょうね…

素敵なお写真も有難うございます!

今日は関西だ毛かもしれません日経夕刊に愛弟子の千壽さんが大きくとりあげられてはって嬉しかったです~(^^)

お常さん

粋な心意気のお常さん、ブログを拝見しなかったら
歌舞伎歴の浅い私は全く分からなかったかもしれません。
歌舞伎は漠然と拝見していても、様々な楽しさがありますが
細かいところのしどころや心が分かってみると一段の面白さを
感じるものだろうと思います。お役についてのお話はとても
興味深です。やっと来週早々に拝見いたします。
お写真の髪型見事ですね、床山さんは本当に大切なお仕事。
お写真三枚ともうっとりです!!!ありがとうございます。

素晴らしい工夫に感激!これだから歌舞伎は、生の舞台は、やめられないんです(≧∇≦)何度だって観たくなります!
さすが、秀太郎丈!
場面が目に浮かび、拝見叶いませんがブログで楽しませて頂いております。ありがとうございます。

拝見

野崎村拝見いたしました。可憐な七之助さんのお光に目頭が熱くなりました。このブログで常の工夫について書いてくださるので、観ているほうも「なるほど!」と一つ一つ納得しながら芝居が楽しめました。朝夕とすっかり寒くなっています。どうぞご自愛くださいませ。

こんばんは。
枝を拾うところ、見ておりました。
秀太郎さんのアイデアだったんですね!
お母さんとしての気持ち、御店の奥さんとしての気持ち、お光と父親を思いやる気持ちを、最初から最後まで感じて、秀太郎さんがご登場されてからお芝居に感情移入してしまい、涙を堪えるのが大変でした。
プロフィール

片岡秀太郎

Author:片岡秀太郎
二代目 片岡 秀太郎
昭和16年9月13日
大阪府大阪市生まれ
屋号は松嶋屋
定紋は七つ割り丸に二引、替紋は追いかけ五枚銀杏
本名は片岡 彦人(かたおか よしひと)

十三代目片岡仁左衛門の次男
1946年(昭和21年)10月京都南座で『吉田屋』の禿役で本名の片岡彦人で初舞台
1956年(昭和31年)3月大阪歌舞伎座の『河内山』の浪路で二代目片岡秀太郎を襲名

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